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学長コラム

コラム No.018 ”地域塾としての旭川大学”

2010年03月29日 月曜日 / カテゴリー 学長コラム

夕張市が財政破綻をきたした。

そこは数知れぬ人々の想いが交錯した大きなコミュニティであった。

「How Green Was My Valley(我が谷は緑なりき)」ジョン・フォードが作った名作である。

ウェールズの炭坑町を描いたこの映画はモノクロながら瑞々しい緑が光っていた。私は、もう25年も前、夕張に講演に行き清水沢の入口でこれと同文のアーチをくぐったときの嬉しさを忘れることが出来ない。

 一体誰がこの雪崩を打ちそうな地域崩壊を食い止めることができるのだろうか?

 旭川大学は「地域に根ざし、地域を拓き、地域に開かれた大学」であることを理念としている。経済学部(経営経済学科)、保健福祉学部(コミュニティー福祉学科、保健看護学科)はその具現化につとめている。「地域研究所」を有し、今大学院を「地域政策専攻」としてこの難問に院生と共に取り組んでいる。そしてその成果も着実に報告されつつある。しかしそれは単なる実践的報告ではありえない。”価値関心-精密な現状分析-問題の発見とその原因-解決のための処方箋-政策化とその隘路-実践主体と条件整備”といった方法意識が絶えず求められ、科学的認識の構成要素が反映されてゆくことが意識される。

 今学際的研究の重要な磁場の一つは”地域”にある。今地域研究というものが求められるのは、グローバリズムの下に「世界は持続可能なのか?」という最大公約数の問いかけの解答が、人間の生活の営みの原点として地域に向かっているからに他ならない。

 少子高齢化といい、国際化といい、情報化という。これらの諸課題は、必ず一つの地域を通して発現する。その根底には、家族を中心とする生活共同体が危機にさらされているからである。片方に「村を捨てる大学」があれば「村を育てる大学」がなければならない。

 旭川大学は「山は大雪、川は石狩、地域に輝くオンリーワン大学」である。

〖大学前庭のナナカマドが紅葉しています〗

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