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イベント情報 学外会場

旭川ユネスコ協会主催外国青年日本語主張発表会の報告

2018年12月05日 水曜日 / カテゴリー イベント情報 学外会場

旭川ユネスコ協会主催外国青年日本語主張発表会

平成30年11月23日(祝)、旭川市勤労者福祉会館で行われました「旭川ユネスコ協会主催外国青年日本語主張発表会」に本学の留学生四名が参加し、立派な成績をおさめましたことをご報告致します。

韓国出身で経済学部1年の申 始煥(シン・シファン)が名誉ある旭川市長賞受賞を受賞しました。「僕が望む世界-平和、自由、平等について」というタイトルが示すとおり、申さんはまさにユネスコが掲げる理念について饒舌に語りました。人間は自由過ぎると勝手になり、戦争が起こってしまう。平等過ぎても自由が保たれないので、不満が募る。話題は北と南に分断された朝鮮半島についてはもちろん、いま世界中で起こっている分断にまで及びました。

中国出身で大学院1年の戒 潔(ジュン・ケツ)が旭川市教育長賞を受賞しました。今年度から大学院に通い始めた戒潔さんは「感動と感謝」と題し、四月に来日して旭川で新生活を始めたときの驚きと感動について、とてもリアルに話しました。特に、初めての入国手続きや住民登録や健康保険の加入、あるいは街角で市民に声をかけてもらったときのエピソードなどは心温まるものとして聴衆に受け止められました。彼女が持っている人を包み込むような優しさと明るさが存分にいかされた発表でもありました。

韓国出身で経済学部1年の呉 相燁(オ・サンヨブ)がNHK旭川局長賞を受賞しました。タイトルは「私の留学への挑戦」。呉さんは韓国で兵役を終えてから、本学に進学しました。訓練中に軍の図書室で読んだ金融や流通に関する書がきっかけで世界経済に興味を持ち、その後も自ら留学先を選定するなど、「挑戦」という言葉にもあるように、彼のたくましさがうまく表現された発表となりました。人生に迷っている日本の若者に聞かせてみたい内容でもありました。

韓国出身で経済学部1年の李 憲周(イ・ホンジュ)がユネスコ会長賞を受賞。李さんは「私の初大学祭」というタイトルで、旭川大学恒例の学園祭「北辰祭」(六月)で韓国料理の屋台を出店し、そこで働いたときの体験について話しました。韓国の高校の学校祭では屋台を出店することはなく、したがって彼女にとっては今回の体験がとても新鮮なものであり、また、新入生として同郷の先輩たちと働き、触れ合うこともできました。そのあたりの異文化体験について彼女は素直な言葉で語り、伝えることができました。

発表会のあと、ユネスコ協会が留学生との交流会として「茶会」を開いてくださいました。進行役の方々や茶道の師匠さんのお心遣いにより、厳かの中にも、アットホームさのある会となりました。四名にとっては心に残る経験になったことでしょう。それにしても、畳の上での正座は男子の二名にはたいへんだったようです。足をくずしても良いと言われると、二名とも生き返ったような顔をしておりました。

四名には今回の受賞を励みに大学生活を送ってほしいところです。今年は彼らにとって一年目の日本。彼らには越えなければならない壁がいくつもあるのです。異国の言葉と文化。異国の大学で単位を取り、卒業すること。そして、異国での一人暮らし。壁は少なくとも三つあります。旭川大学は留学生の成功を私たち自身の成功として考え、これからも彼らのために行動していきたいと思います。

〈文責・野村幸輝〉

 

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