人類にとって未知のウイルスであるCOVID-19 が引き起こしている世界的規模のパンデミックのために、本学も大きな影響を受けてきました。状況を見極めつつ入学式を行い、新学期を開始いたしましたが、４月半ばから５月末までは遠隔のみの授業を強いられました。その後、感染状況の落ち着きのなかで国や北海道の指針に沿って、６月から段階的に対面授業を再開してきました。そして、７月から本格的に通常の対面授業に戻すことを目指しています。

この間、皆さんから様々な声が聴こえてきます。一方で、久しぶりにキャンパスに戻れたこと、特に一年生は実質的な学生生活が始まったことを喜ぶ声が届いています。他方で、「教室の内外や通学途中の公共交通機関内での感染を心配する率直な思い」「遠隔授業が順調にすすんでいる、問題ない」「遠隔授業が楽しい、面白い」「もうしばらく遠隔のみで授業をすすめたほうが良い」等々の声がとどいています。

そこで、あらためて本学の教学方針と新型コロナウイルスへの対応姿勢をあきらかにしておきたいと思います。大学の授業の基本は、教室のなかで学生と教師が“対面”し、教師は熱意を籠めた講義を行い、受講生は真剣に向き合うところにあります。さらに、教室の中のみならず、ゼミ活動、サークル活動、スポーツ活動等、大学生活全体を通して多様な学友達が時間と空間を共有するなかから、大学の学びが深まります。本学は、皆さんの貴重な４年間・２年間の学びの時間を大切にするために、国、道、旭川圏の状況を判断する中で、７月からの本格的な対面授業の再開を目指すことといたしました。

しかし、一方で新型コロナウイルスの感染を過少に考えるわけには絶対にいきません。本学は、政府・北海道、文部科学省の出す感染防止対策に関するガイドラインに沿って、慎重に対策を講じています。これまで対面授業を再開するにあたって感染防止対策を最大限実施してきましたが、今後はこの方向をより一層拡充し万全の対策を講じていきます。これまでの教室内外の消毒やマスクの着用の徹底はもちろん、時間割や使用教室の全体的な見直しをおこない、大学２１１・３１３、短大２５１・１１６等の大教室を効率的に使用することによって、教室内の３密状態を避ける対策をおこないます。

皆さん、通常の対面授業の再開を通して、“キャンパスの新しい日常”を創り出していきましょう。