パスワードのリセットをリクエストしますか?

張ゼミ

出力5MWの稚内メガソーラー発電所 雪と戦う日本の最北端に

2018年12月27日 木曜日 / カテゴリー 張ゼミ

今夏、ゼミの研修旅行で稚内に行き、風力発電、太陽光発電、バイオマスエネルギーなどの自然エネルギー利用施設を見学してきましたが、初めて見た国内最大級の太陽光発電施設(太陽光発電出力5MW、NAS電池1.5MW)だっただけに、感激しました。

稚内メガソーラー発電所は、2006年にNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の実証実験施設として建設され、2011年には5年間の実証実験が終了し、稚内市に無償譲渡されたものです。積雪・寒冷・強風と厳しい気候条件の下での大規模な太陽光発電システムと大型蓄電池を活用した系統安定化対策技術の研究が目的でした。

14 haの土地に、28,498枚の太陽光発電パネルがビッシリと並んでいます。出力は5MW(5,020kW)に達し、一般家庭約1,700世帯分に相当します。5種類のパネル「単結晶シリコン」「多結晶シリコン」「アモルファスシリコン」「化合物系」「複層薄膜系」を実験に採用したが、「多結晶シリコン」が製造コストと性能のバラスが良いと高く評価されています。

日射量、地面からの反射、雪の滑り落ち、積雪に対するパネルの強度等を検討した結果、パネルの最適傾斜角度が30度です。一軸可動架台では、傾斜角度を60度にしてパネルに積もった雪を落とし、強風時には水平にして架台に負荷を与えないように制御することが可能になっています。またモーター制御で太陽を追尾することによって、固定架台と比較して10%以上発電が増加します。

蓄電設備として屋外型1,000kW、屋内型500kWの2基のNAS電池を設置しています。NAS電池の設置により、曇天時や夜間などの発電が行われていない状況においても、安定的な電力供給が可能となっています。

わかりやすく解説してくれた稚内市環境エネルギー課主事の三上様と工藤様に深く感謝します。これから太陽光を使った電力を使用することが多くなると思うので、詳しく学べていい勉強になりました。この経験を生かしていきたいと思います。

(文責:中山大登、松村尚汰 張ゼミ3年)

TOP