【活動報告】6月8日に北海道美深高校で「地域の学びからの学びを考える」ワークショップを行いました。
2024年6月8日に私を含め齋藤ゼミナールの学生5名と、教職を希望している学生1名、計6名で、北海道美深高等学校にて地域学習ワークショップを行いました。今回の目標は「高校生と大学生が対話を通して、地域について学ぶことの意義を考える」というものでした。大学生が旭川と沖縄について、高校生が美深についてプレゼンテーションを行うことになりました。大学生は旭川出身者が多いこと、高校生は自分が通う高校がある街であることから、それぞれ旭川と美深について調べることにしました。それではなぜ沖縄を選んだのでしょうか。その理由は私の沖縄への思い入れが深かったためです。私は小学3年時と6年時に家族旅行で訪れました。飛行機が那覇空港に着陸態勢に入ったときに見えた透き通った海は10年経った今でも脳裏に焼き付いています。あの感動は忘れられません。(沖縄チームのキャプテンになりました。)
私はこれまでPowerPointを使ったことがほとんどなく、ましてやプレゼンテーションは初めてだったので、とても緊張していました。初めてだからこそ、念入りに準備を行いたいと考え、ゼミの時間外もPowerPointの作成に多くの時間を使いました。同じ沖縄チームの先輩たちとも何度も話し合い、手直しをしました。しかし、本番前のリハーサルで、齋藤先生や他のゼミ生から多くの指摘を受け、改善点の多さに気付かされました。特に沖縄と日本と米軍については全く勉強不足でした。「初めて行うことは何でも苦労するな」と改めて感じました。そこからも何度も修正を重ね、少し不安がありながらも当日を迎えました。
沖縄チームはトップバッターでした。私は沖縄に住むメリットとデメリットの部分を話しました。しかし同じチームの2人の先輩と比べると、やはり大きな力量差を感じました。思い入れがあるにも関わらず自分の言葉で説明することが難しく、皆の前に立つと頭が真っ白になってしました。
美深の発表は高校3年生の生徒が(驚いたことに)1人で発表しました。美深の魅力とは、美深高校と自然であると強く訴えていました。彼のプレゼンテーション力に驚かされました。旭川チームは、旭川の暮らしやすさとラーメンに焦点を当てていました。特に旭川ラーメンと旭川の地理・歴史の深い関係性については考えさせられました。一歩深めて表現することの大事さに気づきました。とても良い学びの機会となりました。
最後に、「地域についての学びからの学び」についてグループディスカッションをしました。「調べただけでは分からないような地域の魅力を知ることができた。」「地域を学ぶことでその地域の問題や改善点について自分事として考えられる。」などの意見が出てきました。最後に齋藤先生が教育学者大田堯の教育論と広島県立三原高校の実践例を紹介し、地域における課題・問題を協働的に考察・探究することによって、個人の自己形成を図るとともにより普遍的な知との融合(これによって他地域において応用可能になる)と整理して授業が終了しました。地域について学ぶことの意義について、高校生も大学生も理解を深めた90分だったと思います。
今回の地域学習を通して、私は地域について学ぶことの大切さを改めて実感することができました。調べたり、座学で学んだりすることだけでは得ることができない深い学びが地域にはあると考えました。自分のこれまでの学びや経験を、地域の人たちと交流することで、比較したり新たな気づきや発見をしたりすることができ、それにより深い学びに繋がっていきました。私はこれが地域について学ぶことの意義だと考えました。その貴重な機会として今回、美深高等学校にて地域学習を行えたことをとても嬉しく感じます。
最後になりますが、美深高等学校の大谷校長先生や小林先生、名寄高校の梅澤先生をはじめ、今回のワークショップに参加して頂いた皆様に深く感謝いたします。これからも美深高等学校の生徒の皆さんと関われることをとても楽しみにしております。(文責 経済学部2年 若林蓮人)