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田中ゼミ

第9回現代メディア研究会を開催しました

2023年03月09日 木曜日 / カテゴリー 田中ゼミ

 32日(木)、第9回現代メディア研究会を開催しました。今回は、ゲストとしてマーケティングリサーチャーの大井友里さんをお招きしました。大井さんにはオンライン講演会でお話していただいたことがあり、そのご縁もあって旭川大学へ遊びに来てくれました。村尾太久先生にもご参加いただき、前回に続いて豪華なメンバーでした。

 今回の題材は、フジテレビ(2016)『ザ・ノンフィクション しっくりくる生き方』です。地下アイドルきららさんのドキュメンタリーを事前に見てきて、当日ディスカッションを行いました。

 まず、アイスブレイクとして自己紹介と気になったシーンを発表しました。私以外の参加者は、何度もこの会に来ている人ばかりで、気になったシーンとその感想をスラスラ話していました。私は正直「難しい題材だな」と感じていたため、参加者の皆さんはすごい!と感心しました。

 ディスカッションのテーマは、①きららさんを「愚か」だと思うか、②自分が困窮する姿を想像するか、③あなたのしっくりくる生き方は何かの3つです。

 ①のテーマでは、ほぼ全員が「愚かではない」と発言する一方で、彼女の選択をどう捉えるかに違いが出ました。自分らしく生きる彼女の選択を勇気と捉える人もいれば不器用と捉える人もいて、他者の価値観への向き合い方が見て取れました。私が驚いたのは、彼女へ「自己責任だ」という人がいなかった点です。社会的背景から、彼女の選択の理由を探ることで、現代社会で生き続けていくことの難しさについて考えることができました。

 ②のテーマでは、学生の参加者は精神的な困窮、社会人の参加者は経済的な困窮を思い浮かべていました。私は、笑って幸せそうにしている自分のことが好きなので、笑顔でいられなくなる=精神面な困窮と考えました。テーマ②のファシリテーターを務めた大井さんから「きららさんみたいに生活できる?」と聞かれて初めて、金銭面でカツカツなのは嫌だなと感じ、経済的な困窮を全く想像できていなかったことに気づきました。この議論でも、自分にとって重要なことについて接近できた気がします。

 ③のテーマでは、「しっくりくる」感覚を掴めない参加者が多くいたため、議論を通してその感覚を探っていきました。対話の中で、多くの人は「しっくりくる」より「しっくりこない」感覚の方が気づきやすいのではと思い至りハッとしました。「なりたくない姿」を考えることが、自分らしさを考える際の鍵になるのではないでしょうか。テーマ①においても、「きららさんは『なりたくない/なれない像』が明確だったように見えました」という意見が出ていました。私と彼女とで違いはないのではないかと議論が終わった今になって思います。

 終わりには、振り返りとして議論で好きだったやり取りと感想を発表しました。お互いのよいところを素直に褒め合える環境は、大学生活において非常に貴重です。自分に対してフィードバックがもらえると嬉しいです。

 昨年6月から、田中ゼミのサブゼミとしてメディ研は始まりました。私は今回初参加だったのですが、これまで参加してきたメンバーの発言力や話を聞く姿勢を見ると、議論をするために必要なスキルが身についていると感じました。メディ研は、議論のトレーニングができる場所だと思いました。メンバーと話し合い、多様な価値観を共有できる田中ゼミらしい活動でもあります。私は4月から社会人になりますが、ぜひまた参加したいな〜と思う会でした。来年度も楽しみですね!

 

暗いテーマをニコニコ板書する指導教員

 

大井さん(写真中央)を迎えて

 

春休みにもゼミに来る

 

考えていることを出力するのは難しいですね

 

田中ゼミ生からすでに懐かれている村尾先生

 

全員笑とる

 

かわいいものクラブに見える

 

のですがバチバチやっております

 

4年 小山内景

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