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須田 孝徳 先生

文系・理系の枠を超えたnデジタル時代の課題解決人材を育てる!

旭川市立大学に2026(令和8)年4月、新たな学部として、地域創造学部地域創造学科が誕生します。

地域創造学部地域創造学科では、様々な地域課題をテーマに、データサイエンスを学びます。持続可能な地域づくりのために、授業ではPBL(プロジェクト型学習)を多く取り入れ、地域(企業、団体など)と協働しながら、データサイエンスを活用して課題解決に取り組みます。

地域創造学部の新校舎が2026年1月に完成しました。

1階は産官学金連携の拠点として、社会人や学生などのスタートアップ、新事業立ち上げ、地域の課題解決をしたい人たちの「たまり場」を創ります。3000冊分の書籍、3Dプリンターやレーザーカッターなどものづくりに必要な機器も備え、ます。ホールやテラスなどで学内外の人材が語り合う拠点にもなります。

2階は学生が授業を受ける教室やPBL授業に特化したPBLルーム、3階は卒業研究を中心にした活動を行う場や教員の研究室などがあります。

社会が求める人材とは?

世界では、環境問題、国際情勢の緊張化、AIの進展など様々な社会の変化が起きています。国内においても急速な少子化や労働供給不足が大きな課題となっています。では、こうした状況の中で、大学生は何を学ぶべきでしょうか。

大学卒業者に対して、社会が求める人材は、企業へのアンケート(日本経団連・2022年)によると

「能力」については「課題設定・解決能力」や「論理的思考力」などで、

「知識」については「文系・理系の枠を超えた知識・教養」(84.7%)や「数理・データサイエンス・AI・ITに関する専門知識」が上位を占めました。

地域創造学部では、「能力」についてはPBL(プロジェクト型学習:Project Based learning)で修得し、「知識」についてはデータサイエンス、工学、マネジメント(経営)を取り入れた文理融合型の科目を修得することで、社会が求める人材を養成します。

地域創造学部で養成する人材像

理念の1つが「知の拠点として地域社会に貢献する大学」です。そして新たに誕生する地域創造学部は、まさにその理念を体現する学部となります。地域創造学部が養成する人材像は

  1. 数理・データサイエンス・AIと工学およびマネジメントの知識を併せ持った地域イノベーション人材
    地域や社会に横たわる様々な課題に対し、デザイン思考を基に、数理・データサイエンス・AIをはじめ、工学やマネジメントの知識を活用し、論理的な思考力と洞察力を深め、他者と協働しながら豊かな発想力で新たな価値を創造していくことができる人材
    ※「数理・データサイエンス・AI」とは文部科学省認定の「数理・データサイエンス・AI教育プログラム」
  2. アントレプレナーシップを発揮し、スタートアップする人材
    地域や自分自身の経営資源を的確に把握し、社会課題に果敢に挑戦するスタートアップ人材
    ※「アントレプレナーシップ」とは、新しい事業に果敢に取り組む精神や姿勢
    ※「スタートアップ」とは、革新的なビジネスモデルによって社会にイノベーションを起こすこと
  3. 企業や行政機関などのプロジェクトリーダーとして活躍する人材
    企業や地域の課題や、達成すべき目標を的確に把握し、課題解決に向けてチームを導くリーダーシップを備えた人材

です。

地域創造学部の特色

地域創造学部の特徴は、PBL(プロジェクト型学習)にあります。地域(企業や団体など)と連携・協力し、グループワークで本質的で潜在的な問題やニーズを見つけ、個々の力に頼るだけでなく、コミュニケーション能力を培い、全体としての力を引き出していくことを実践的に学ぶ学習方法です。

課題解決の思考プロセスは「デザイン思考」で行います。共感→問題定義→創造→プロトタイプ→テストを繰り返す方法です。

また、PBLを行う際には、数理・データサイエンス・AIの活用と、地域との連携・協力は必須となります。

1年次から、専門基礎科目として「PBL基礎科目」「データサイエンス基礎科目」「地域創造基礎科目」を学びます。

2年次後期以降は各コースに分かれ、

「地域デザインコース」(地域計画論、地域交通論、地方行政、地域防災、減災など)
「アントレプレナーシップコース」(経営戦略、組織戦略、マーケティング、企業ケース分析など)へ分属します。
各コースの学びを深めながら、PBLを取り入れた総合演習科目(地域創造演習ⅠとⅡ、卒業研究)に取り組みます。

進路について

地域デザインコースに進むと、データサイエンスに都市計画やインフラ、防災などを組み合わせた土木建築や工学的な内容について学ぶことができます。進路はゼネコン(総合建設業)建設・都市計画コンサルタント、情報通信業、官公庁、地方自治体などが中心になります。

アントレプレナーシップコースに進むと、データサイエンスにマーケティングやマネジメントストラテジー、ファイナンスなどを組み合わせた内容について学ぶことができ、進路は製造業、販売業、サービス業、経営コンサルタント、金融機関、ソフトウェア開発企業、官公庁、地方自治体などが中心になります。

地域デザインコースとアントレプレナーシップコースは、自分の将来設計にあわせてそれぞれのコースの科目を横断的に学ぶことも可能です。

HSFC(エイチフォース=叡智の力)について

HSFC(北海道未来創造スタートアップ育成相互支援ネットワーク)は、北海道大学をはじめ道内21大学4高専1専修学校などの研究機関から新たな「研究開発型スタートアップ」を創出・育成し、地域の経済活性化を図る創業支援プラットフォームです。旭川市立大学も2025年度からこのネットワークに加わり、「アントレ人材育成部会」と「起業推進部会」に参加しております。「アントレ人材育成部会」の活動としては、高等学校の探究学習のお手伝いをしたり、アントレプレナーシップに関する教育プログラムを実施しています。

最後に

地域でイノベーションを起こす人材や、将来スタートアップする人材の育成を見据えた学部というと、高校生の皆さんには、何かハードルの高い挑戦のように思うかもしれません。でも、実は既に高校で学んだ「探究学習」を発展させたような学びだとすればどうでしょう?

講義のなかで地域課題やデータサイエンス、デザイン思考などを一つ一つ学び、教員や地元の企業の皆さんと少しずつ交流を進め、徐々にコミュニケーション力、課題発見力、課題解決力、ビジョン実現力などを身につけていく過程は、まさに「探究学習」を発展させた学びだと思います。

地域創造学部では、これまで文系の大学、理系の大学で学んでいた内容を、どちらも学ぶことができます。起業の道だけでなく、企業や自治体などに就職しても、地域の課題を発見し、協働し解決していく方法がわかるので、課題を解決に導ける人材として活躍できます。

大学在籍時のフィールドの中心は旭川市周辺となります。旭川市周辺の課題は他の北海道の各地域や日本の他の地域の課題に共通する点が多いと考えます。したがって、卒業後に故郷に戻って地域の課題に取り組む道もあると思いますし、全国各地で活躍できると思います。

地域創造学という専門分野はこれまで多くの事例がありません。地域創造学部の指導教員は、工学系、文系などさまざまな専門性を持った人材が集まっています。学びの内容も指導教員も文系と理系の枠を超えて用意しました。

卒業生は、さまざまな地域で、そして製造業、サービス業、農業、建設業などさまざまな業種でイノベーション人材、スタートアップ人材、プロジェクトリーダーとして活躍できると思います。

やる気のある学生にぜひ来てほしい。学び、議論し、社会に必要とされる人材になるためのチャンスがここにはあります。