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北村ゼミ

きょうされん北海道支部・2025全道大会inあさひかわ に参加しました。

2025年11月22日 土曜日 / カテゴリー 北村ゼミ

11月1・2日の両日、旭川市障害者福祉センターおぴったで開催された、「きょうされん北海道支部・2025全道大会inあさひかわ」に参加しました。ゼミでは、初日は映画「どうすればよかったか?」の上映と同作品の監督である藤野知明氏をはじめ、当事者・家族・研究者らによるシンポジウム、二日目は分科会に参加し、福祉現場からたくさんの学びを得ることができました。また、会場設営や書籍販売など、大会運営にも積極的に協力し、充実した二日間でした。

「どうすればよかったか?」という映画は今回初めて観た。映画の中では、実際に統合失調症の症状が現れているお姉さんの姿、それに対応する両親の姿が、再現ではなく実際の映像であることから、本当にリアルな様子を見られたし、正直、衝撃を受ける部分もあった。実際、統合失調症の症状や生活の様子についてあまり詳しく知らなかったけど、統合失調症を発症する前のお姉さんはどんな人だったかが想像できないほど症状が悪化しているというのがわかった。しばらくして、お姉さんに合う薬が見つかり、症状が回復したお姉さんの様子を見て、受け答えや会話ができていて、薬を飲んだり治療することでここまで回復できるんだ、と思ったけど、後のシンポジウムの際に「一番悪い状態が−10だとしたら退院した時は−8だった」というのを聞いて、あの状態でもまだ完全に回復したわけではないということを知って驚いた。精神障害を患っていることを極端に嫌い、恥ずかしさを感じてしまうということが当時はより強かっただろうし、両親自身が医者であることもあったのか、世間体を気にしてしまったことで、病気を受け入れたくないという気持ちがあったのかなと感じた。このことに対して両親を説得しきれず、症状が悪化するお姉さんとただ過ごすことしかできないという状況は藤野さんにとってとても辛く、葛藤を抱えていたのではないかと感じた。父親は、母が統合失調症であることを嫌い、恥ずかしいと感じていたため病院に通わせず、治療が先延ばしになってしまったと語っていて、母親は、父が病院に連れて行かず、父には反論できなかったと語っていて、両親の間に考えの違いがあることもわかった。父親自身、これは失敗だとは感じていないと言っていて、実際心の中でどう思っていたのか、本当はどうしたかったのかという本音は本人の中にしかなく、もう誰にもわからないことなのだろうと思った。日本では、統合失調症の疑いがみられてから受診するまで平均で13ヶ月であることを知り、以前は20ヶ月であったものの海外では6ヶ月のところもあると聞いて、長いなと感じた。熱が出たり、咳が出たり、目に見える症状がないからこそ、受診に踏み込めなかったり、家族だけでなく自分自身でも精神科を受診するということに抵抗や嫌悪感を抱いてしまうことも原因の一つになると考えた。この藤野さんの家庭だけではなく、統合失調症を抱える家族との関わり方について葛藤を抱えている家庭は少なくともいると思うし、そのような家庭は周りに相談することができず、どうすればいいのかわからないまま過ごしてしまっているのだろうと思った。そのため、統合失調症だけでなく精神障害についても学び、その家族への関わり方などについても理解を深めていきたいと感じた。(小山内心麗)

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