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田中ゼミ

映画『成功したオタク』の鑑賞会を行いました

2025年07月10日 木曜日 / カテゴリー 田中ゼミ

 7月3日(木)、1年田中ゼミでは『成功したオタク』という映画をもとにディスカッションしました。1年生だけでなく、2・3・4年ゼミの先輩も参加してくれました。

 この映画は、韓国芸能界で起きた性暴力事件を背景に、「推し」が犯罪者になってしまったファンの人々にスポットを当てたドキュメンタリーです。「推し活」が人生の全てだったセヨン監督は、自身の過去を振り返って傷を直視するとともに、「自分は被害者なのか加害者なのか」「かつて彼を思って過ごした幸せな時間までも否定しなくてはならないのか」と葛藤するファン同士の語り合いを記録しています。報道されることの少ないファン(消費者)の声を聞くことができ、また消費者の責任について問いかける作品でもあります。

 田中ゼミはマーケティングのゼミです。消費者のアイデンティティや市場と消費者の相互関係に焦点を当てたディスカッションテーマが設定されました。テーマは、以下の3つです。①あなたには、自分のアイデンティティと深く結びついている推しはいるか?あなたが、監督の立場(失敗したオタク)になったら、何を思い、どう行動するか?②あなたの所属しているコミュニティは、困難と直面した時に、「グッズの弔い」や「語り」のような連帯を安全にできると思うか?③企業及びメディアは、偶像をどこまで売りものにしていいと思うか?

 まず、テーマ①です。私は、「実際にできるかどうかはわからないけれど、担降り(ファンをやめること)したい」という考えだったのですが、「推しの全てを嫌いにはなれない」といった過去の自分を否定はせず全てを拒絶しないという考えが印象的でした。他にも「SNSを見ることによって自分の意見が揺らいでしまうから見ない」「推しとは一旦距離をとって時間をかけて向き合う」「きっぱりファンをやめる」といったさまざまな考え方を聞くことができました。

 また、アイデンティティと深く結びついているという点で、「リーダーを務めることが多いからか、歴代の推しの共通点は『リーダー』だ」という意見に感動しました。推しはただ好きな人ではなく、ファン自身の一部であると実感しました。

 次に、テーマ②です。私たちのグループで共通していたのが、「小さなコミュニティならできるのでは?」ということです。コミュニティが大きくなると、それぞれの価値観が異なり、争いが生まれがちですが、「オタクの友だち」という関係性なら価値観が似ているためできそうだといった理由でした。しかし、他のグループでは、「友人よりも家族に話す」が多数派で驚きました。田中先生は、「相互ケアができるコミュニティってどういう場でしょうか」「作品では、女性ファン同士が己のことばで語り合って回復へ向かっていましたが、かなり勇気と力量がいる行いですよね」と話していました。

 最後にテーマ③です。多くの人が頭を悩ませていた印象でした。「本人のキャラクターに合っていればいいのでは」「個人の恋愛には踏み込むべきではない」という意見が出ました。「プライベートには踏み込まない」という意見に対して、田中先生は「推しが『休日にメンバーとディズニーランドに行った』とSNSに写真を上げるのはファンとしては嬉しいわけで、プライベートの時間もすでに切り売りされていますね」とコメントしていたのが印象的でした。私たちは何を見て、何を買っているか考える必要があると思いました。

 他にも、本作のテーマである「ファンは被害者なのか加害者なのか」など話したいことがたくさんありました。ぜひ見てみてください。

 

異なる意見が出ます

 

意見が割れまくり脱線しまくりのグループ

 

穏やかな進行

 

「家族には話せます」というエピソード紹介が

 

発表を担当しました

 

発表の仕方もそれぞれです

 

取ったメモを見ながら

 

こちらもメモを見ながら議論の全体を紹介します

 

最後に2・3・4年生による総括でした

 

1年 小松美咲

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