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イベント情報 学内会場

平成27年度 第2回 旭川大学地域研究所「公開研究会」を開催しました。

去る10月6日、旭川大学地域研究所は第2回公開研究会「限界集落と流域の環境保全問題~拙著『山・川・海の流域社会学』を中心に~」を開催しました。今回は講師に大野晃先生(旭川大学大学院教授)をお招きし、新著『山・川・海の流域社会学―「山」の荒廃問題から「流域」の環境保全へ―』を中心として「地域再生論」を講演していただきました。

大野先生は、はじめに「人口減少社会」の分析手法として自治体間格差分析、集落の状態分析・自治体診断を提示し、市町村自治体の取り組み課題を挙げました。そして「限界集落」とは「構造的地域間格差」の矛盾が重層的に凝縮された姿として把握されるものであるとした上で、限界集落化の招く「沈黙の林」が山を荒廃させ、川・海へ磯枯れ(磯焼け)等という影響を及ぼし、流域的な自然の荒廃、そして更なる限界集落化を引き起こしていると指摘しました。
そうした中で集落対策として、準限界集落段階での予防行政、自分たちの地域を自分たちの手で作っていくという「政策提案型地域づくり」・「自主自立のまちづくり」、また限界集落対策においては「ライフミニマムと山の駅」を提案し、限界集落で生きる人々が幸せを実感できる形で施策・対策を講じていくことが重要であると指摘しました。
終盤、質疑応答では多数の意見・質問が活発に行われ、会場から大野先生へ大きな拍手が送られ閉会しました。

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