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保健看護学科

在宅看護論演習で手作りケリーパッドによる洗髪体験をしました!(在宅看護論)

2016年08月10日 水曜日 / カテゴリー 保健看護学科
保健看護学科3年生の在宅看護論演習では、日常生活援助技術の清潔演習で自宅にあるものを利用して清潔援助を実施する方法や工夫をグループで検討し、療養者と家族にとって安全・安楽な洗髪を実施するための用具を作成、そして洗髪を実施しました。自宅にある新聞紙、ポリ袋、洗濯バサミ、バスタオルを用いてケリーパッド(簡易洗髪器)を作成し、実際に自分たちで首に当てて寝心地を確かめ、より寝心地がよく安楽なものにするために新聞紙の枚数や硬さを調整することやバルタオルの丸め方を工夫するなど改良を重ね、出来上がったケリーパッドを使用して洗髪を実施しました。
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*新聞紙を固く丸めないようにして、ふかふかのケリーパッドができた。
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*空気を抜いて平らにするところが難しかった。
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*少しずつ丸めていき、角をなくす作業が難しかった。
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*洗濯バサミが療養者の首に当たらないように、また外れないような位置にするのが難しかった。
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*首が痛くならないように、首下と頭にバスタオルを2つ折にして置くことで痛くなくなった。また、首の負担もなく、汚水もスムーズに流すことができた。
*ジョイントの部分で水が漏れないように、端を丸めて道を作った。つなぎ目をしっかりすることを意識した。
*実施者と反対側のケリーパッドの下にタオルをたたんで入れて、衣服が濡れるのを防いだ。

など、グループメンバーで話し合いながら作成することで、難しかった点や工夫を考え、さらに改良を重ねて療養者役の学生に合わせたケリーパッドを完成させることができました。

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実際に洗髪を実施した感想では、「ビニール袋だとゴム臭さもなく良いと思った」、「ゴム製のものと違って髪の毛が綺麗に汚水バケツに流れていくと気がついた」、「髪の毛が当たる部分がゴム製だとギシギシして髪が痛かったが、ビニール製のケリーパッドは痛い思いをせずに安楽のまま洗ってもらうことができた」、「ベッドに寝ている感じのまま洗髪をしてもらうことができた」、「洗髪の最中に気持ち良くなり、寝てしまうほど心地よかった」、「ゴム製のものよりもコンパクトで後片付けも楽であった」など既成のものにはない良さを感じた学生が多くいた。その一方で、「袋の音が気になった」、「布団で寝ている療養者さんの場合はどうするのか疑問に感じた」、「ベッドで段差を作る工夫や他のものでケリーパッドを作るとしたら難しいと感じた」、「ピッチャー以外のもので行ってみたかった」、「安全安楽快適な援助を行なっていくためには、必ずしも決められた方法や物ですすめるのではなく、その患者の状態などに合わせて、より良いものに変えていき、工夫して援助を行なっていくことが重要だと考えた」、「寝心地やあて心地に大差はなかった。むしろ、療養者の体格や首の湾曲に合わせた、個別性を考えた援助ができると思った」など、不快だった点や新たな疑問や今後の課題の発見、さらには洗髪の援助だけではなく、看護の対象となる人の状態や個別性の高い援助の重要性を体験を通して学ぶことができた演習でした。
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