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田中ゼミ

第20回現代メディア研究会を開催しました

2024年01月30日 火曜日 / カテゴリー 田中ゼミ

 1月13日(土)、第20回現代メディア研究会を開催しました。今回は、ディスカッションだけで3時間(!)という大ボリュームのプログラムでした。それでも話し足りなかったです!メインファシリテーターの春名弥郁さんが、1人1人に話を振ってくれたので、みんなの話をいつも以上にたくさん聞くことができて最高でした。ゲストとして、看護学科の中川初恵先生が来てくれました。

 題材は、市川沙央(2023)『ハンチバック』です。第169回芥川賞受賞作です。重度身体障がいを持つ主人公の目線で、健常者へのまなざし、弱さや強さなどについて語られています。とても面白い作品でした。読み終わったら議論したくなる小説です。

 今回は、3つのテーマでディスカッションを行いました。

 1つ目のテーマは、「インターネット上で違う自分になったことはあるか?」でした。本作は、インターネット上で公開されている「三文記事」の描写からスタートします。半数以上の人がSNSで複数のアカウントを使い分けていて、実名とは異なる名前を使っていたり、自分以外見られないアカウントを持っていたり、さまざまな使い方をしているようでした。「匿名アカウントも、全く違う人間ではなく、自分の一部(分人)である」という意見が出ており、私もその意見に賛成しました。オンラインコミュニケーションは田中ゼミ生の関心事のひとつのようです。

 2つ目のテーマは、「人間関係における望む摩擦、望まぬ摩擦は?」でした。卒業生の石川真白さんは、摩擦が起こる瞬間のことをマッチに例えて話していました。「火が着きそうな場所に自分から出向き、時には自分でも火を起こす」と言っていて、みんなから「すごいね」と言われていました(笑)。私も摩擦は大好きです。私が「家族と仲がいいけど、家族とも望まない摩擦がある」という話をしたところ、中川先生は「家族との関わりでは摩擦がない」と言っていて、メディ研メンバーは家族とも摩擦を起こしがちな人たちなので驚いていました。

 3つ目のテーマは、「秘密はあるか?秘密が暴かれた時はどうしてきたか?」です。私は、秘密がバレたらわかりやすく動揺し、内緒にできないタイプです。藤澤梨奈さんは「そもそも秘密がないタイプ」と言っていました。中川先生は、この部分でも家族の話について話してくれました。「親に隠すほどの秘密はない」と言っていて、またしてもメディ研メンバーは驚愕していました。メディ研メンバーは親との望まぬ摩擦をさけるため、秘密が多くなるのではないかと考えました。

 『ハンチバック』は読解が難しい作品ですが、テーマ設定が優れていたため楽しく話ができました。来月のメディ研は、私原田と佐々木扶さんがファシリテーターを務めます。題材は、ドラマ『いちばんすきな花』(2023)の予定です。準備を重ねていきます。

 

他学部の先生が来てくれて嬉しかったです!(でもいつも通り!)

 

宮坂舞花さんも連続で来てくれました

 

走り、走らせるファシリ

 

題材小説は事前に配布し、お休みの期間に読んできました

 

望まぬ摩擦について語り合う

 

田中先生、我慢の顔(話すと尺取っちゃうから…)

 

初期メンバーの旅立ちをお祝いして

 

中川先生、ありがとうございました!

 

4年 原田沙綾

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