ディベート大会を開催しました
6月17日(火)、2・3・4年合同のディベート大会を開催しました。今年度は、本番と同じテーマで事前に練習試合を行いました。その結果、各チームがテーマへの理解を深め、面白いディベートをすることができました。
テーマ1は、「現代のマーケティング活動において、重要なのは、非価格競争である」 です。私が審判を担当したグループでは、AmazonやSHEINなど企業のマーケティング事例を用いながら議論が進められていました。審判では、ディベートのポイントを的確に説明することの重要性を学びました。参加者全員に納得してもらえるような講評をできるようになりたいです。
テーマ2は、「リキッド消費はより進展する」です。私は、否定側として参加しました。議論の軸となるのは、バーディーとエカートの「リキッド消費/ソリッド消費」の枠組みです。
リキッド消費は、社会学者バウマンの「リキッド・モダニティ」の考え方に基づいています。バウマンは、現代社会の特徴として、変化と不安定性が強調され、社会全体が流動的・流体的なものとなりつつあることを指摘しました。リキッド消費は、この考え方を消費社会に援用する形で提唱されたものです。リキッド消費は、その時々で欲しいものが変わる短命性、わざわざ買わなくてもレンタルやシェアリングでよいアクセス・ベース、物にこだわらずむしろ経験を大切に思う脱物質という要素によって特徴づけられます。
一方、ソリッド消費とは、永続的で、所有ベースで、物質形態の消費のことです。私たち否定側は、「リキッド消費はこれまで拡張・進展してきたが、これ以上進展するとはいえず、ソリッド消費に一部回帰する」と主張しました。①物質重視、②合理性の否定、③資産の保持の3つの観点で説明しました。反対尋問や反駁を有効に使って的確なアタックをしたことで、私たち否定側が勝利しました!
今回のディベートでは、ゲストとしてSoilU代表の宮坂舞花さんと北海道教育大学旭川校の白岩伸也さんをお招きし、コメントをいただきました。 宮坂さんの「当たり前だと思っていることを再度検討するのが大事ですね。マジョリティ側だからこそ改めて深く考えることが必要では」というコメント、白岩さんの「不確実性が高まっているといいますが、『社会は常に不確実ではないか』と歴史研究をしている者として思います」というコメントが特に印象的でした。お忙しい中、ご参加いただきありがとうございます!
両テーマともに、今までの学びを活かしたディベートになりました。マーケティングへの学びを通して豊富な知識を蓄え、それを道具に戦えるようになりたいです。
ルール説明
テーマ1で審判を務めました
テーマ1 グループA 肯定側
テーマ1 グループB 肯定側
審判って悩ましい…
審判による結果発表です
テーマ2 肯定側(リキッド消費)
テーマ2 否定側(ソリッド消費)
テーマ2の審判は田中先生でした
頼りになる4年生
お疲れ様でした!
先輩たちとの仲が深まりました
入試広報課の浅田優一さんに撮影していただきました。ありがとうございます!
2年 伊藤有希菜