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保健看護学科

在宅看護論演習で在宅人工呼吸療法・在宅酸素療法の実際を体験しました!(在宅看護論)

2016年09月16日 金曜日 / カテゴリー 保健看護学科
保健看護学科3年生の在宅看護論演習において、在宅人工呼吸療法と在宅酸素療法の看護と実際について演習を行いました。北海道エア・ウォーターさんのご協力で、実際に在宅で使用している人工呼吸器、携帯用酸素ボンベ(カート付き)、酸素濃縮機等に触れ、操作方法の実際を学び、また酸素マスクなどを装着体験もしました。

【在宅人工呼吸療法】

*在宅で使用されているものと同型の人工呼吸器

*回路交換を体験しました

*モニター確認
 アラームの項目の確認

*焦ると接続や交換する
 ルートが混乱してしまう

<学生のレポートより演習の学び・感想>

  • 回路交換の際、古いチューブ類が新しい清潔なチューブ類に触れないように、衛生・不衛生の区別をつけ交換することが大切であると思う。
  • できるだけ呼吸が苦しい時間を短くするためやアラーム音が聞こえ患者が不安にならないように素早くチューブ類を順序正しく交換することが大切であると思う。
  • 演習中にアラーム音が鳴ると「なんだろう」とすごく焦る気持ちになったため、アラーム音の意味などを家族に説明する必要があると思った。
  • 人工呼吸器の回路交換を行ったときは、すぐにモニターに表示される数値で判断しないで、交換前の数値に戻るまでにはどのくらいの時間を要するかなどをきちんと理解した上で行うことが大事だということがわかった。

【非侵襲的陽圧呼吸療法:NPPV】

*在宅で使用されているものと同型のNPPV →

    実際に学生同士でマスクフィッテイング体験と
    送気も行いました ↓↓↓

  • ジャストフィットだと思っていたら、わずか3分程であとがついてしまって、これが毎日つける患者さんならすぐに皮膚が傷ついてしまうとわかった。
  • 鼻マスクをつけていることだけで圧迫感を感じたし、寝返りも打ちにくそうだと感じた。マスクがきつかったら頭痛や肩こりにもつながりそうだと感じた。
  • 呼吸を支配されている感じがする。
  • 夜間にマスクをしたまま寝るのは考えられないと思った。寝返りをしたらマスクがはずれて呼吸が苦しくなるんじゃないかと不安になると思う。
  • 真夏の暑い日は汗をかいてしまい、あせもなどになる可能性があるのではないかと考えた。
  • マスクを装着して仰臥位で寝るのは困難だと感じた。

【在宅酸素療法】

*携帯用酸素ボンベ

*在宅酸素濃縮器
*実際に鼻カニューレを
装着して 酸素吸入を体験中
  • キャリーバッグで引いて歩けるが、火気、直射日光、段差や水たまりなど普段以上に注意を払わなければならない。
  • 軽い酸素ボンベでも外出時には持って出ないといけないため、煩わしいなと思った。砂利道や舗装がきれいではない道を歩く時は、酸素ボンベのカートを持ち上げるかその道を通らず別の道を行くことになるため腕の力が弱い人や高齢者は大変だと思った。  
  • 歩道橋など階段も酸素ボンベを持っての昇降は大変だと思った。
  • 酸素ボンベを持ちながら日常生活を送ることは不便!
  • 持ち運ぶと目立つと思った。買い物の際は荷物が多いと大変。  
  • 周囲の人の目を考えると外出したくなくなると思った。
  • 酸素ボンベがキャリーケースのように持ち運べるので自立している患者にとっては生活を豊かなものにすると思った。
  • 鼻カニューラはずっとつけていると不快に感じる。
  • 鼻カニューレを装着したまま歩くと振動でずれたり外れたりするのではないかと思った。
  • 5Lの酸素ボンベを経験してみて、思った以上に鼻に入ってくるので鼻腔が乾き少し痛かった。周囲の視線が気になると思った。
  • 鼻カニューレは、酸素流量が多くなると鼻腔が乾燥する感じがしてむずむずした。
  • カニューレチューブが長いと行動・移動しやすいが、どこかにひっかかる可能性があると思った。

など、演習を通して在宅人工呼吸療法・在宅酸素療法に使用する機器の取り扱いや注意事項、また看護師として必要な健康管理面や療養指導について学ぶことができました。また、実際に自分で体験することによって、「療養者さんがどんな思いで在宅療養をしているのか、困っていることは何なのかなど、療養者さんの気持ちになって考えることができたと思う」「実際に酸素を吸入してみて、患者の不安や苦痛に対して身をもって知ることができた」「自分が苦痛だと感じたことは患者も苦痛に感じているんだと思うと、看護師になるものとしてとても良い経験となった」など、ご自宅で療養している方々の日常生活上の問題点やQOLの向上など幅広い視点で学びを深める貴重な体験となりました。

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