江丹別の声を、次の一歩へ――「生活実態調査報告会」の成果が新聞掲載
地域連携研究センターでは、大学の教育・研究成果を地域へ還元し、自治体・住民との協働を通じた共創を推進する立場から、本学の地域連携型教育の実践を紹介します。
<生活実態調査と現地報告会>
旭川市と本学との包括連携協定の一環として、保健福祉学部コミュニティ福祉学科2年次必修「コミュニティ調査実習」では、旭川市江丹別地区を対象に、2025年9月2日から9月5日までの4日間にわたり生活実態調査を実施しました。その研究成果を基に、この度、2026年1月24日の現地報告会において、学生50名が、研究成果を地域住民の皆さまと共有しました。
<住民の声を質的に整理し、強みと課題を可視化、そして、次の一歩につながる論点の提示>
学生は全世帯訪問の聴き取り調査を通じて、暮らしや地域活動の実態、移住定住の条件、地域の将来像に関わる論点を把握しました。得られた語りを質的に整理し、自然やつながりといった強みと、担い手・役割負担、公共交通、緊急時の医療体制などの課題を可視化しました。また、報告会では、町内会役員の負担軽減に向けた役割の細分化、回覧板の電子化等による参加の入口づくり、無理のない世代間交流の場づくり、若者・移住希望者を受け入れる環境整備など、地域の実践知と大学の分析知を接続する論点が提示されました。
<本実践の意義―学修の深化と地域への還元>
学生にとって本実習は、傾聴・倫理・協働・発表といった対人援助の基礎を現地で実践的に身につける機会となり、学内での学びを地域へ還元する経験の場として位置づけることができました。また、地域にとっては、住民一人ひとりの声が調査データとしてエビデンスの形で集約・共有され、地域が抱える課題の共有に加え、これまで十分に生かされてこなかった地域資源の再評価や、地域の将来像を検討するための具体的な材料として活用できる状態を整えることができました。
その結果、住民同士の対話を促すきっかけをつくり、行政・大学・住民の協働に向けた次の検討へとつながる土台を形成できました。
<今後に向けて―大学の教育・研究力を生かした「共創型地域づくりのモデル化」を目指して>
本実践は、あさひかわ新聞(2/17号)でも紹介されました。今後、本実習授業では、調査・分析・報告・再検討の循環を重ね、大学・住民・行政の対話を深めながら、教育研究の実践を通じて三者連携による共創型地域づくりのモデル化を目指していくことが期待されます。地域連携研究センターは、こうした地域連携型教育の取組がさらに継続・発展するよう、関係機関との連絡調整や成果の情報発信などを通じて、実施を後方から支援していきます。


出典:あさひかわ新聞,2026年2月17日号,佐久間 和久 記者 記事
