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齋藤ゼミ

旭川市春光台中学校進路学習実施報告(3)

2020年07月30日 木曜日 / カテゴリー 齋藤ゼミ

7月14日(火)に旭川市立春光台中学校にて中学3年生を対象に、「総合的な学習の時間」に進路学習を実施しました。今回は同校から依頼を受けた3コマシリーズの3コマ目になります。

今回の授業テーマは「高校生活について具体的に考察する」です。先々週の授業では「人生」、先週は「職業」を大きなテーマとして扱いました。今回は3回の中では一番身近な「高校進学」について考えてもらう授業を計画しました。3年生は106人います。新型コロナウイルス感染防止のため、5時間目、6時間目に分けて体育館で同じ授業を行いました。

まず初めに、「2019年度、全国高校進学率は?」と言う発問を投げかけ、3択から選んでもらいました。選択肢は「① 58.1%(2019年度、全国大学・短大進学率)」、「②82.8%(2019年度全国高等教育機関進学率」、「③98.8%(2019年度、全国の高校進学率)」(いずれも文部科学省学校基本調査 )です。ほとんどの生徒が③を選択してくれました。

次に「なぜ高校に進学しますか?」という発問を投げかけました。生徒たちからは「勉強をするため」、「部活で活躍するため」「将来のため」など様々な意見が出ました。そして、バドミントンで全国大会に出場するために特待で高校に進学した木村唯菜さん(経済学部2年)、理数系の勉強に興味があってスーパーサイエンスハイスクール(SSH)進学校に進学した村岡恵司さん(経済学部2年)、資格や免許を取りたくて専門高校に進学した古田龍聖さん(経済学部2年*安藤ゼミナール)、あえて学区外の高校に進学した樋口迅人さん(経済学部2年)がそれぞれ高校生活の話をしました。主な内容はなぜその高校を進学したのか、高校の時のタイムスケジュール、楽しかったこと、失敗談、中学生に伝えたいことでした。なかでも木村さんの話は「どこの高校に行くのかではなく、その高校で何をするかが大事」だと伝えていたことが非常に印象深く感じました。他にも樋口さんの話では「自分の挫折経験から夢を持って今を過ごせているから中学生の皆さんにも夢を持ってもらいたい」と話していていました。中学生の皆さんも必ず小さな挫折を経験しているからこそ響いた部分はあるのではないかと感じました。事前の想定通り4人の大学生の経験談は中学生の心に伝わったようでした。

その後高校進学についての「期待」や「不安」を、ポストイットを利用し模造紙に貼って共有するグループワークを行いました。グループワークの中で生徒の皆さんからは「高校の先生はどんな感じなのか」といった期待がある一方、「勉強についていけるのか」、「部活のレベルが高すぎないか」、「友だちはできるのか」など様々な不安も出てきました。中学生たちは高校に進学することについてしっかりと考えているように感じました。

最後にグループで共有しました。お互いに「期待」には感想を述べ、「不安」にはアドバイスをしました。その上で、今回の授業から学んだこと、感じたこと、そして私たち大学生が担当した3回の授業で学んだことについて自由記述の課題を出しました。

現在、新型コロナウイルスの蔓延により高校進学はもとより、その先の進路についても不安を抱く中学生が多いと思います。大学生の高校での体験談を聞くことで具体的に高校生活について考えてもらえたように感じます。生徒の皆さんには自分の進路を決めるのは自分自身だということをしっかり意識して欲しい。学校の先生、保護者、友人から様々な意見をもらうと思いますが、それらはあくまでも参考です。そして今後も様々な出会いがあると思いますが、そのような人との関わりを通じて自分の新たな可能性に気づくことが大切です。

最後になりましたが、旭川市立春光台中学校学校長の千葉雅樹先生、主幹教諭の舘山朋宏先生をはじめ多くの先生方には厚く御礼申し上げます。今後ともご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げます。

(文責 経済学部2年 佐々木優汰)

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