特別講義 「我が国のGX推進の考え方と最新動向」 を開催(佐々木 潔ゼミⅠ~Ⅳ、杉村ゼミ・張ゼミとの合同ゼミ)
GX推進機構(脱炭素成長型経済構造移行推進機構)の上級研究員 天達 泰章 先生を特別講師としてお招きし、令和7年(2025年)10月21日(火) 13:00~14:30に、特別講義 「我が国のGX推進の考え方と最新動向」(杉村ゼミ・張ゼミとの合同ゼミ)を開催しました。
この特別講義は、旭川市立大学地域連携研究センターの市民公開講座(生涯学習エクステンションカレッジ:AEL講座)を兼ねており、市民の方々にも参加して頂きました。
地域経済との関連としては、旭川市に本社がある㈱北拓が、風力発電メンテナンスを全国展開していること、そして、旭川の南西側山間部における陸上風力発電のポテンシャルが高いことが新たな気付きとなりました。
また、金融関連としては、政府はGX経済移行債を「クライメート・トラジション・ボンド(Climate Transition Bonds : CT債)」として発行するプロジェクト・ファイナンスによる投資促進を目指していることを学びました。
以下は、参加した「佐々木 潔ゼミ」の一部ゼミ生の「新たな気付き、感想等(要約版)」です。
「GX推進が、地球のためにも経済的にもプラスになるということ、また、今は大企業のGX推進が中心だが、今後は中小企業もCO²排出量の把握とGXを推進することが大切であることを学んだ。(4年生ゼミ生)」
「風力発電を行うための部品等は海外から輸入しているため、国内産業(特に製造業)が発達せず、費用を補うため電気代が高くなることが課題としてあげられる。長期的な再生可能エネルギーを用いた発電を考えているのであれば、国内部品製造の育成に力を入れていくべきであると私は考える。(4年生ゼミ生)」
「シリコン太陽電池による問題点を最近ニュースで目にしていたので、ペロブスカイト太陽電池による太陽光発電の開発が進めば、日本の美しい景観も守ることが可能なため、量産してほしいと考えた。(4年生ゼミ生)」
「日本が地球温暖化に対して、カーボンニュートラルを目標として、再生可能エネルギーの実用的な利用に力を入れて取り組んでいることを、今回の特別講義で知ることができ、とても有意義な時間となった。(3年生ゼミ生)」
「カーボンニュートラルを達成していくにあたって、環境税による方法よりも、産業競争力の強化、そして、経済成長を目指しながら実現に向けて進んでいく近年の流れについて、理解を深めることができた。(3年生ゼミ生)」
「GX(Green Transformation)という言葉自体は、ニュースや先生の話などから耳にしたことがあったが、今回の特別講義を通して、GXの推進によって、脱炭素化(カーボンニュートラル)と日本の産業競争力の強化・経済成長の同時実現を目指すものであることを学んだ。(2年生ゼミ生)」
「現在、日本海側の風力発電が活発だが、騒音が大きな問題になっていると聞いたことがあるため、洋上風力発電は、土地の問題や騒音問題も解決できると思った。(2年生ゼミ生)」
「太陽光発電について、山林を伐採して太陽光発電施設の建設をすることは、CO²削減の効果が低いのではないかと思い、調べたところ、環境省の『太陽光発電施設等に係る環境影響評価の基本的考え方に関する検討報告書』に対するパブリックコメントにおいて同様の意見を発見した。再生可能エネルギーが環境負荷を軽減するということの透明性を持たせるためにも、再生可能エネルギーの普及と同時に、環境保全等に係る法整備も必要であると考えた。(2年生ゼミ生)」
「水素の有効活用、太陽光発電の新技術、洋上風力発電の開発や、ネットワークシステムの最適化による省エネ等を推進し、官民一体で取り組むことが重要だと感じた。(1年生ゼミ生)」
「CO²を削減する水素発電を推進したり、人口減少の中、産業競争力強化・経済成長を促すために、GXが必要だということがわかった。風力発電のメンテナンスのために、地元の企業や産業の人材育成が必要となるため、地域創生につながり一石二鳥だと思った。(1年生ゼミ生)」
「世界中で異常気象が発生しており、特に気温が上がり続けていることは知っていたが、資料を確認すると予想以上の気温上昇率だったため、とても衝撃を受けた。フィルム型のペロブスカイト太陽電池が普及すると、場所が限られず、あらゆる場所で発電することが可能になり、脱炭素をより一層進めることにつながると思った。(1年生ゼミ生)」

GX推進機構 天達 泰章 先生

特別講義の冒頭部分

GX経済移行債のフレームワーク

天達先生との記念写真
●20251021 特別講義 「我が国のGX推進の考え方と最新動向」(佐々木 潔ゼミⅠ~Ⅳ、杉村ゼミ・張ゼミとの合同ゼミ)
