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田中ゼミ

第18回現代メディア研究会を開催しました

2023年11月19日 日曜日 / カテゴリー 田中ゼミ

 11月3日(金祝)、第18回現代メディア研究会を開催しました。村上春樹(2014)『女のいない男たち』より短編「ドライブ・マイ・カー」を題材にディスカッションしました。

 今回は、3年田中ゼミの三上慶太さん、森内真史さんが初めてファシリテーターを務めました。ファシリテーターが変わると、会の雰囲気も変わります。いい緊張感があり、楽しいメディ研となりました。

 1つ目のテーマは、「あなたが家福(主人公)の立場だったらどうするか?」です。「相手を突き放す」「わかっていても許してしまう」という意見が出ました。私は問い質すと思います。しかし、関係を終わらせたくないのなら、許してしまうかもしれません。家福のようにはなりたくありませんが…。

 2つ目のテーマは、「傷ついてでも向き合いたいか?傷つかないままでいたいか?」です。「傷つきたくはないけど、家福のようなタイミングでは行動しない」という意見が出て、私も共感しました。私は、タイミングを失った後に遡って調べることは絶対にしないと思います。初めて村上春樹作品を読みましたが、正直主人公や作者へ苛立つ場面が多くありました。

 3つ目のテーマは、「作中で、誰が、いつ、どのように『狂っている』と感じたか?」です。家福に対して、「様子がおかしい」と感じている人が多くいました。妻のことを知りたいと言っているわりに、思考を辿ろうとはしておらず、むしろ「女のいない男(家福本人)」について考えているようにも思えました。

 「自分自身が持つ狂気は?」という話題では、「極端にポジティブであること」「鍛錬し過ぎてしまうところ」などの意見が出ました。「田中先生に感じる狂気は?」という話題にも発展して、本当に楽しかったです。先生も「何を言われるんだ…!」とドキドキしていました!笑

 予習として、事前に映画版を見て行きました。小説と映画でも、感じ方が違う作品でした。ぜひ皆さんにも読んで&見てみてほしいです。

 終わりに、田中先生と企画人事課職員の春名弥郁さんが「狂気」をテーマに選書した本を紹介してくれました。

 弥郁さんは、北村紗衣(2018)『シェイクスピア劇を楽しんだ女性たち』という本で、「大量の参考文献から、研究者としての狂気を感じた」と紹介してくれました。永山図書館に所蔵されています。

 田中先生は、西村しのぶ(2013)『砂とアイリス』という漫画を選んでいて、「主人公が自分らしいキャリアを築く話。恋愛で狂気の状態に置かれていても、淡々と仕事をし、キャリアを重ねる姿に時代の変化を感じる。若い人に読んでみてほしい」と紹介してくれました。興味のある人はぜひ読んでみてください!私も先生から借りて読んでみます!

 次回は、12月15日(金)に開催します。題材は、ディズニー映画『リメンバー・ミー』(2017)です。家族の掟や死者の国についてディスカッションします。3年田中ゼミの私藤澤梨奈と佐藤萌さんでファシリテートします。頑張ります!

 

初めてのファシリで張り切る同期

 

1年生からの付き合いなので遠慮せず気になることを話します

 

「あれ~?」「笑笑笑」

 

全体を見渡すファシリテーター

 

みんなで原文を確認しつつ

 

先生と4年生も長い付き合いなので即座にツッコミが入ります

 

「鍛錬の鬼が好き!」

 

北村先生の博士論文がベースになっている本です

 

杉村ゼミ生もまた来てくれました!

 

楽しかったです!

 

3年 ゼミ長 藤澤梨奈

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