後期フィールドワーク(当事者家族インタビュー№3)
皆さん、こんにちは。
コミュニティ福祉学科3年の熊谷鈴夏です。
徐々に気温が低くなり、冬の深まりを感じる時期となってきました。
この寒い時期だとなかなか布団から出ることが出来ず、休日などはついつい寝過ごしてしまい、このまま冬眠してしまいたいと思いながら日々を過ごしています。
さて、去る2023年11月29日は、
11月8日の【後期フィールドワーク(当事者家族インタビューNo,1)】と11月15日の【後期フィールドワーク(当事者家族インタビューNo,2)】(以前のインタビューに関する記事はこちらを参照してください)に続いて、
旭川市に住む当事者ご家族へのインタビュー調査を行ってきました。
今回の当事者ご家族はお子様が障害者支援施設を利用されているご両親となります。
ご自宅に入ると、お母さんがお茶とたくさんのお菓子を用意してくれていました。
そして
「私が作ったんだけどよかったらたべて!」
と言っていただき、重箱に入った手作りの太巻きをご馳走してくれました。
とても手作りとは思えないようなしっかりとした太巻きで、先生と私たちでとてもおいしくいただきました。
(美味しい太巻きをありがとうございました。ごちそう様です)
今回のインタビューを受けて頂いたご家族も前回と前々回のご家族同様にお子様を非常に大切に思われており、ご自宅の冷蔵庫の壁やクリアなテーブルクロスの下、アルバムなどにに多くの写真が飾られていました。施設から送られてくる写真付きのはがきも見せていただきました。
施設での本人の様子がご家族に分かるように、担当職員の方が一枚一枚手書きメモをつけてくれているようで、毎回はがきを楽しみにしていると話していただき、施設側の取り組みには私たちも学びになりました。
そのような施設側のちょっとした工夫がご家族に安心感をもたらし、それによって信頼関係を築くことができているのではないかと感じます。
また、ご家族の方が本人に対して抱えていた心情についても多くのことを語っていただきました。
(話が弾むと最初の緊張もなくなり、終始和やかな雰囲気でした)
生まれた時そして幼少期のことについては、母親の言葉として以下のような内容がありました。
3か月検診の際にダウン症と診断され、心臓疾患もあったことから3年ぐらいしか生きられない、3歳になると5歳までしか生きられないと言われ、好きなように楽しく生きてほしいと思った。
しかし、5歳になったあと少しでも多くの体験をしてほしいと思い、児童相談所の意見を受け入れて児童施設に入所した。
当時の施設長のお言葉や担当職員の受け入れによって施設への安心感をもつことができた。
入所施設での日々への期待と安心感もありながら、初日に私達(両親)が帰る際に大泣きをしていたことがとても辛く、その後も何度か夜に施設を訪問し(このような訪問時にはあえて子どもと顔を合わせていなかった)、職員が窓のカーテンを少し開けてくれるので、外から部屋で過ごしている様子を眺めて安心して帰ったんだ・・・。
と話しながら、涙ぐむ姿に親御さんの心情を垣間見ることができました。
その後の施設での生活に慣れてきたこと、学校に通えるようになったこと、旅行などいろいろな思い出が作れたことなどたくさんのお話をいただきました。
(ご家族の思い出が詰まったアルバムのなんと貴重で重たいことか)
その中でも、心に強く残る言葉は、
「この子が生きている限り頑張ろうと思った」
です。
当事者家族の先行研究から母親がもつ社会的役割の重さを感じていましたが、今回で3回目となる当事者家族インタビューを通して、まさに親としての思い、特に母親がもっている役割意識の強さを感じました。
最後に、当事者ご家族様よりいただいた「若い人とお話すると若返った気持ちになれていいね」というお言葉もとてもうれしかったです。
今後、当事者家族へのアンケート調査を通して多くの家族が抱えている課題を現在の福祉に照らし合わせながらまとめていきます。
帰り道には、ご家族のご自宅から近い西イオン内にある今話題のドーナッツ屋さん
「MILK DO dore iku?(ミルクドドレイク)イオン旭川西店」
に寄ってきました。
このお店では生ドーナッツが売られています。
(どれにするか迷ってしまいました)
3人で食べながら
「生ドーナッツの生ってなんだろうねー、生クリームのことかなー」
などと話していました。
とても美味しいドーナッツでした。生ドーナッツが気になる方はぜひ調べて、味わってみてください。
(三者三様でそれぞれの味を楽しみました)
今回で、当事者ご家族へのインタビュー(予備的調査)が終了し、
これまでのフィールドワークのまとめと並行して、次へつなげる在宅の当事者ご家族へのアンケート調査の準備に入りました。
このアンケート調査は、4年次の研究ゼミの展開として計画しているものであり、
ますます力を入れなければと自分を奮い立たせる今日この頃です。
(これまで確認してきた先行研究を踏まえながらアンケート用紙の作成に頭を悩ませています)
旭川市立大学
コミュニティ福祉学科3年
熊谷鈴夏